第97回 これだけは押さえておきたいエクセルの知識  前編

新社会人になって、業務を与えられるようになると
エクセルをガシガシ使っていくことになると思います。


今回は、これだけは押さえておきたいエクセルの知識です。

その1. 絶対参照 と 相対参照

絶対参照と相対参照を理解するには、
九九の表をつくってみると良いでしょう。

1*1 = 1
...
9*9 = 81

と小学生のときに必死に覚えたアレです。



右上の、数式バーに注目してください。

=C$2*$B3

となっています。$は、固定をあらわしています。


なんで $ なの??

「Sに縦棒が刺さって、固定しているみたいに見えるから$」
と、私は強引に覚えてみました。

この$が使いこなせるとエクセルを使うのが楽になります。

絶対参照とは

セルをフィルで選択してコピーしても、同じ場所を指していること

相対参照とは

セルをフィルで選択してコピーすると、指しているところが変わっちゃうこと(インクリメンタル、デクリメンタルにコピーされていく)

どこを固定するかが大切

厳密には、
相対参照 B1
絶対参照 $B$1
複合参照 $B1 または B$1

というように、$がある位置で、呼び方を変えるみたいですが、
肝心なのは、どこを固定するかということ。


その2. エスケープキー

Excelを使っているときに、
エスケープキー(esc)は強い味方。

viのエスケープぐらい重要。
今の選択中を解除したり、入力をはじめからやりなおさしてくれたりする。



その3. =

=B1+B2

と書くと、
「B1とB2のセルの値を足して、これを書いたセルに代入して」
みたいな意味になる。


= より右は数式とみなされているもよう。
それが嫌なら、セルの書式設定から表示形式を文字列にすると吉。


その4. 関数の書式の理解

SUM関数の説明では、

書式

SUM(数値1,数値2,...)

と書かれていたりするが、これは、

SUM(B1,B2,B3)

とも書けるし、

SUM(B1:B3)

とも書けると言う事を表している。


その5. B1:B3 という書き方

セルの1つ1つをあらわすなら、
B1 とか B2 とか書けるけど、
以下の図のように複数のセルを表したいときは、

B1:B3

このように、:(コロン)を使ってあらわす。

どこで、使うかというと、関数の引数に与えるときとかに使う。


その6. 「今日の日付」と「今の時刻」をすばやく入れる

Ctr + ;

Ctr + ; をおもむろに入力してみよう

2009/5/20

こんな感じで、今日の日付が入力されるはずである。

Ctr + :

Ctr + : をおもむろに入力してみよう

23:12

こんな感じで、今の時刻が表示されるはずである。


その7. 簡単にdiffる

IFを使えば、diffることができる。
数式バーに注目してほしい。

セルB2とセルB3が同じなら、○を表示、ちがうなら×を表示という意味である。

あとは、この数式をフィルで伸ばしてやればよい。
ここで必要になる知識は、もちろん絶対参照と相対参照。


その8. シフト表を作る

シフト表を作るなら、

WEEKDAY関数

表示形式 aaaa

のコンボを使う。



このように、
WEEKDAY関数を書いたセルの表示形式をaaaaにする。


その9. データがあるところまで一気に選択する方法

データが入っているところまで一気に選択したいなら、

Ctr + Shift + 矢印キー

を使えば良い。


その10. 上とか左の項目を固定してスクロールする

扱うデータ量が多くなってくると、
せっかくどんなデータであるか示した部分がスクロールすると見えなくなってしまう。
そんなときは、

ウィンドウ枠の固定

を使えば良い。

ウィンドウ枠の解除

を使えば解除できる。

もらったファイルがウィンドウ枠の固定になっていることも

ちなみに、渡されたエクセルがこの「ウィンドウ枠の固定」してあると、
「ええ! なにこのエクセル!!?」
と慌てふためくことになるので、知っていると慌てず騒がずで吉。


その11. Shift + クリックで矩形選択のように一気に選択

あるところを始点とし、
あるところを終点とする。

なんといったらよいのか、矩形選択みたいな選択は、

始点のセルをクリックしてから、終点のセルの上で Shit + クリック

でできる。



セルC4をクリックした後で、



セルF9で Shift + クリック